投資信託の約定日と基準価格 ~理解して高値掴みを避けろ!~

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最近「レバナス」等の海外に投資するファンドが流行り、押し目買いを行っている人も多いかと思います。しかし「レバナス」等は投資信託の為、底値での購入のつもりが思わぬ高値掴みをするリスクがあるのでしっかりと採用される購入価格のことを理解する必要があります。海外に投資するファンドについて一旦購入から約定まで整理しましょう。

※ファンド=投資信託

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投資信託の約定日と基準価格

投資信託はETF(上場投資信託)と異なり、希望した価格で購入出来ないデメリットがあります。 ETFはリアルタイムで価格が決まりますが、投資信託の価格は1日一回、前日の市場(海外投資のファンドの場合)の終値で算出された基準価格が採用されるためです。
長期投資前提の場合は、購入価格が希望日と数日ずれたところでリターンに差がないことは検証されていますが、毎日チャートを眺めている人からすれば、気持ち的にもどかしさが出てきます。

海外へ投資するファンドの注文から約定までの流れ

①申し込み日(15時までに申し込み受付完了の場合)の翌々日が約定日となる。
②約定される時に採用される価格は、約定日前日の基準価格となる。
③基準価格は、前日のNY市場の終値を元に算出される
→つまり、購入後の夕方から翌朝(日本時間で)にかけての市場の終値が採用されるため、価格が分からない状態で購入する必要がある。
※約定日=注文の受付が完了する日
※為替レートは、申し込み日の翌日のものが採用される。
※15時までが当日扱いされ、それ以降は翌日の申し込み扱いとなる。
※一般的な 海外投資のファンドの例のため、全てのファンド、全ての証券会社に当てはまる訳ではありません。注文時に約定日が表示されるのでご確認して下さい。
※上記は通常時の説明で、日本の祝日や海外市場の休業日等の特殊な場合は除きます。注文時に、約定日が表示されるのでご確認して下さい。

:購入日翌々日約定
1月11日15時までの購入
11日注文→13日約定 12日の基準価格=11日のNY市場の終り値で計算

押し目買いの失敗例

NASDAQ100チャートを用いてレバナス購入を例に説明します。 下記チャートは、2021年12月頭の下落で押し目買いを狙ったものです。
・底値の12月3日(金)に買いを判断
・購入が遅くなり12月6日(月)の16時に購入申し込みを行う
・15時以降の申し込みの為、7日の申し込みになり約定日は9日(木)
・採用される基準価格は8日(水)
・実際にレバナスの購入価格は、12月7日(火)の終値
6日の基準価格である「38,726円」が3日の市場から算定されたもの
今回の購入で採用される基準価格は8日(7日の終値から算定)なので「41,708円」

結果、7.7%も上昇した箇所で購入し高値掴みになっています。

NASDAQ100 12月前後の株価チャート
12月のレバナスの基準価格

チャートは線を無視して、青い棒の場合は棒の下側の値が終値で赤い棒の場合は上の値が終値になる。右の12月のレバナスの基準価格を確認すると、12月6日の基準価格は12月3日の終値で算出され、12月8日の基準価格は12月7日の終値で算出される。

 shoumaru
shoumaru

レバナス等の投資信託の押し目買いは難しい!
最近のNASDAQ100は強く反発することも多いから尚更だね。
ほどほどにやる方が精神的負担も小さいと思う。

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