20日のNY株式相場は、3指数揃ってほぼ安値で終わる悪い形となった。特にNASDAQ100は一時、前日の大幅安の反動で前日比で2％高となる場面もあったが、終盤に大幅下落し-1.3%安となった。これほどの落差となるのは珍しい現象。NASDAQ100は重要とされていた200日移動平均線を割り込み、昨年11月につけた最高値から10％以上の下落となり調整相場入りとなった。
※当チャンネルでは、NASDAQ100(NASDAQ総合ではない)・ダウ平均・S&P500を米国主要3指数として扱います。
前日結果
レバナス基準価格とトータルリターン
NASDAQ100とその他の指数の比較
NASDAQ100とS&P500のセクター別ランキング
チャート分析
NASDAQ100 S&P500 比較チャート
〇NASDAQ100
NASDAQ100は、冒頭で述べた通り重要なサポートである200日移動平均線を割り込み、最高値から10％超の下落となり調整相場となった。
200日移動平均線が重要な理由は、コロナショック以降でこの水準を割り込んだことがなく、多くの外国のトレーダーが注目している平均線だからだ。コロナショック以前は、200日移動平均線を割り込むことも多々あったが、コロナショックから急上昇した現在のNASDAQ100の200日移動平均線からの乖離率(プラスでの)は過去の比ではなく、投資家に与えるインパクトは大きいと感じる。
RSIは日足で30切りとなり、2021年では1日しかなかった。
現在の流れは大変悪い。押し目買いの基準が高値から10％下落や日足RSI30切りを設定している個人投資家が多いため、買いが入り一旦上昇するがそのタイミングで売り抜けたい人が売りを入れている状況で、結果下落していることから売り圧力の方が強いことが読み取れるからだ。
現在目指している14,500ポイントは、昨年10月の下落の底で３ヵ月前の水準に戻ることになる。私もそのタイミングからジュニアNISAを開始しているため、初めて含み損になっている。
NASDAQ100を信じ、自信で決めた買い増し基準を守ることも大切だが、実際に立ち会うと地合いが悪いと感じざるを得ない。
〇S&P500
200日移動平均線をサポートに踏ん張っている状況。様々なセクターが入っている強みが活かされている。RSIはNASDAQ100と同じ29.6で、コロナショック以降で最低。
関連チャート
VXNは、20日時点で30を超えています。30以上は危険水域で、40を超えるとおおよそその年一番の下落となります。今回は行くかもしれません。
米10年国債利回りは、一時より大きく下げて1.8%に近づいてきました。株式下落によって、安全資産の債券に買いが入ったのでしょう。株価にとっては下がった方が良いです。
原油先物市場は、若干下落傾向だ。EIAが発表した原油在庫が市場予想に反して増えたため、上値が抑えられる結果となった。
経済指標
これから業績相場に入るに場面では、失業保険申請数などの経済指標が極めて重要。ここ最近ではかなり悪化したと言える。
本日公表の重要指数は全て、経済状況が悪化していることを示している。
米労働省が毎週集計し、集計期間の翌木曜日に発表しています。アメリカ国内の雇用情勢を示す経済指標で、失業者が失業保険給付を初めて申請した件数を集計しています。景気の動向に敏感に反応し、景気先行指数として、雇用統計の約2ヵ月先行すると言われています。
全米不動産協会が、中古住宅の販売件数を所有権の移転が完了した段階のものを集計し、毎月発表する指標。季節ごとのの調整をかけた上で年率換算される。
販売成立時点を集計する新築住宅販売と比較し1～2カ月の差がある。米国では中古住宅の市場規模が新築住宅と比較しはるかに大きいことから、新築住宅販売件数よりも市場の注目度は高い。
住宅の購入に伴って家具・家電などの耐久消費財が購入されることが多く、個人消費への波及効果が大きく、景気動向の先行指標として注目される。
米エネルギー省エネルギー情報局（EIA）が発表するEIA原油在庫量は、米国企業が在庫保有している商業用原油量を週間単位で測定と公表している。在庫量の増減は、石油製品の価格に影響を与え、インフレや他の経済動向にも影響を与える可能性があり重要な指標とされる。
一般的に原油在庫量が増加した場合は需要の低迷を意味し、原油価格には売り材料となる。在庫量が減少した場合は需要の増加を意味し、原油価格の買い材料とされる。
それでは皆さん、レバナス握り締めて爆っていきましょう！
