【レバナス】1月6日投資状況 ~昨年2月以来、3%超の大幅安~

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5日のNY株式相場は、NASDAQ100を中心に大幅安となった。危惧されていた米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で、市場予想よりタカ派的な内容が含まれていたことが嫌気されたためだ。
ダウ平均は、朝方までは上昇し取引時間中の史上最高値を更新するも14時からのFOMF議事録発表後下落した。NASDAQ100は終日マイナス圏で推移しており、私自身は2.5%前後の下落は記憶にあったものの1日で3%超の下落は初めての体験となった。

今回の12月FOMC議事録で最も嫌気されたのは、FRBのバランスシートの縮小(QT)について、市場予想より早い時期に行われる可能性が示されたことがネガティブサプライズとなりました。
パウエル議長は12月時点では FRBのバランスシートの縮小(QT) について何も決まっていないと発言しており、テーパリング終了後も過去同様に暫くは規模が維持されると市場は予想していた。

FOMC

FOMCは米国の中央銀行であるFRB(米連邦準備制度理事会)が行う、米国の金融政策を決定する会合のこと。Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、年8回開催され景況判断と政策金利(FF金利)の上げ下げ等の方針が発表される。
景況判断・政策金利の上げ下げは株価に与える影響が大きく、発表される内容と市場予想と乖離がある場合は特に悪影響を及ぼす可能性が高くなる。

ハト派とタカ派

金融政策におけるタカ派とハト派とは下記の通り。
・タカ派
金融引き締め政策に積極的なスタンスを示す政策メンバー(物価重視)
インフレ抑制のために利上げを行う⇔企業の負担が増え景気にマイナスになる可能性もある

・ハト派
金融緩和政策に積極的なスタンスを示す政策メンバー(景気重視)
景気を支えるための利下げを行う⇔経済や株価にはプラスになるがインフレを引き起こす可能性がある

勿論、状況によってタカ派とハト派が入れ替わる場合や中立の立場をとる場合もある。

◎FOMCメンバー
7名の理事と5名の地区連銀総裁の計12名が投票権を持つ。
理事とニューヨーク地区連銀総裁は常任で、4名の地区連銀総裁は輪番制により1年の任期となる。
2022年のメンバーは入替により、よりタカ派になったと考えられる。

金融緩和

金融緩和とは、景気悪化の局面で景気回復のために中央銀行が金利の引き下げや量的緩和を行う金融政策のこと。直近では、2020年のコロナショック対策として世界中で行われた。

〇ゼロ金利政策
政策金利(FF金利)引き下げの中でも、0~0.25%と限りなくゼロに近くに引き下げる金融政策。
ゼロ金利政策は日銀が早くに導入し、世界の先進国に広がった。
国債利回り等の様々な金利に影響を与え、金利を下げることで個人や企業の買い入れが促され景気や物価を押し上げやすくさせる。

コロナショック時に、FF金利を一気にゼロにすることで、10年国債利回りも一気に低下している。
実は左図のチャートの通り、2019年には金利引き下げを行っていた。

〇量的緩和
先進国では日銀が初めて導入たことが有名。中央銀行が金融機関が保有する国債等を買い取る形で、資金を市場に供給することで景気回復を狙う。
リーマンショック後には英国や米国でも採用された。

◎金融政策のデメリット
金融緩和は適切に行わないと、資金が市場に溢れ物価が上昇し過度なインフレやインフレと景気後退が同時に起こるスタグフレーションを誘導する可能性がある。過度なインフレは購買力を低下させ、過去の経験より景気後退させるリスクがあり避ける必要がある。

・インフレ
経済学的には2%程のインフレ状態が最も良いとされ、先進各国はインフレターゲット(目標のインフレ率)として2%を設定している。これを大きく超える状態を一般的に高インフレと呼ぶが、一時的に超えてもある一定の期間で平均し2%に調整される場合は許容される。

◎景気回復時
次回の景気悪化時に金利引き下げの政策が行えるよう利上げをする必要がある。
通常、景気悪化の局面で金融政策は「金利の引き下げ」→「ゼロ金利政策」→「量的緩和」の順で行われる。景気回復の目途が立った場合は、金融引き締めとして「量的緩和の解除」→「金利の引き上げ」の順で行われる。ただし、急に量的緩和を解除を行ったり、金利の引き上げを行うと金融市場が混乱をきたすため、量的緩和の場合はその借入金額を徐々に減らすテーパリングを行い、テーパリング終了後に金利も徐々に上げていく。今回は発言が見送られたが、最終段階としてQTを行う。

◎QT(量的引き締め/FRBバランスシート縮小)
FRBが保有する米国債等の残高を圧縮する作業のことを意味し、政策金利1%まで引き上げを目安に行われる。具体的には、保有している国債の満期が来ても再投資せずに償還してしまいます。過去の場合は、このQT(量的引き締め)時に最も株価が下落している。
下記はFRBの資産残高ですが、量的緩和の為に国債等を買い入れたために、爆増しています。FRBが長期国債を大量に持ち続けると、長期金利が上がりにくい状態となり解消するためにもQTの必要がある。

◎順イールドと逆イールド
上記の右図をイールドカーブと呼び、債券の利回り(金利)と償還期間との相関性を示したグラフとなる。縦軸が利回り、横軸が償還までの期間となります。
順イールドは右肩上がりの通常状態です。短期金利より中・長期金利の方が利回りが高いということを示してる。
逆イールドは右肩下がりの状態で、長短金利の逆転現象を指します。一般的に、過度な金融不安や政策変動により短期金利が急騰したことで生じます。
今回のような利上げ時は、短期金利は直ぐに反応し上昇します。

◎逆イールドと景気後退

左図は、過去の逆イールドと景気後退時期のタイミングを示したものです。
青い「米10年国債利回り」と「米2年国債利回り」の差がマイナス(長短金利逆転)時の数年後に、景気後退していることが分かるかと思います。この為、利上げし短期金利が上昇したならば長期金利も上昇させる必要があります。

※当チャンネルでは、NASDAQ100(NASDAQ総合ではない)・ダウ平均・S&P500を米国主要3指数として扱います。

前日結果

レバナス基準価格とトータルリターン

NASDAQ100とその他の指数の比較

FOMC議事録は現地時間で14時に発表予定で、そこからの下落が凄まじかった。
ダウ平均も発表前まではプラス圏だったので惜しかったです。

NASDAQ100とS&P500のセクター別ランキング

全セクターが真っ青(マイナス)は久々に見ました。

チャート分析

NASDAQ100 S&P500 比較チャート

左:NASDAQ100 右:S&P500

下落してしまったものはしょうがないので、NASDAQ100の押し目を考察しましょう。
まず状況把握ですが、RSIはしぶとく40を切らないですね。MACDはデットクロスしました。
現在、先物も踏ん張っていますが、第一候補は15,700前後(若干割る)が一つの反転ポイントです。
このポイントは9月までの高値となり、12月の2回の下落もここで踏みとどまりました。100日移動平均線も重なり可能性としては高いです。ただ過去2回は踏みとどまった翌日には大きく上昇しているので、レバナス購入は控えた方が良いかもしれません。
大きいところでは、下記の場所が注目ポイントです。

15,600ポイント= この下に私がサポートラインとして使用している
15,000ポイント= 心理的節目
14,500ポイント= 9月からの下落の底

その他に200日移動平均線等もあります。利回りの上昇や状況から15,700ポイントも割る可能性は考慮するべきだと思います。
NISAは5日が約定だったので、ある程度の安値を拾えましたね。私は積立NISAなのでレバナスが購入できません。

関連チャート

上左:VXN 上右:米国債利回り 下左:原油 下右:ドル円

VXNが一気に上昇。VIXも20の節目前後となっております。
利回りは、1.7%の大台に乗り昨年4月以来の高水準となっています。ここまで上昇すると、去年の春先のようにグロース株であるNASDAQ100だけ調子が悪い可能性も出てきます。
原油も大きく上昇。一旦下げが落ち着いたらエネルギーセクターが強いかもしれません。
ドル円は本日も調整中です。

経済指標

市場予想を大きく超える80万人超と、力強さを感じます。

ADP雇用統計

ADP雇用統計は、米国の民間企業であるADP(Automatic Data Processing社)が公表する雇用統計となります。約50万社の顧客を対象に雇用者数の動向を調査したもので、毎月米雇用統計の非農業部門雇用者数が発表される2日前に公表されため、非農業部門雇用者数の前哨戦として注目されている。

 shoumaru
shoumaru

それでは皆さん、レバナス握り締めて爆っていきましょう!

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