21日のNY株式相場は、小幅ながら久々の下落となった。FRBのパウエル議長の今後の利上げ局面で0.5%を示唆するタカ派発言を受け、金利が急上昇した。今回の金利上昇で米10年国債利回りは一時2.3%に届き、10年国債金利を5年国債金利が逆転してしまった。通常長短金利差は10年ものと2年ものを比較し、現在逆転していないものの今後起こる可能性は非常に高いと言える。
〇スタグフレーションとリセッションの懸念
現在は金融政策とウクライナ情勢が株価変動へ大きな影響を与えている。その中、スタグフレーションとリセッションの懸念も株価の上値を抑えている要因となっている。
ゴールドマンサックスのエコノミストは、2022年の米GDP成長予想を2.0%から1.75%へ下方修正するとともに、景気後退に陥る確率はイールドカーブの傾きに基づくと20~35%の確率であることを示唆しているとしている。




◎順イールドと逆イールド
上記の右図をイールドカーブと呼び、債券の利回り(金利)と償還期間との相関性を示したグラフとなる。縦軸が利回り、横軸が償還までの期間となります。
順イールドは右肩上がりの通常状態です。短期金利より中・長期金利の方が利回りが高いということを示してる。
逆イールドは右肩下がりの状態で、長短金利の逆転現象を指します。一般的に、過度な金融不安や政策変動により短期金利が急騰したことで生じます。
今回のような利上げ時は、短期金利は直ぐに反応し上昇しますが、長期金利は安全資産の国債が買われることで上昇が抑えられます。
上記の左図は、過去の逆イールドと景気後退時期のタイミングを示したものです。
青い「米10年国債利回り」と「米2年国債利回り」の差がマイナス(長短金利逆転)時の数年後に、景気後退していることが分かるかと思います。この為、利上げし短期金利が上昇したならば長期金利も上昇させる必要があります。


上記の通り、2022年に入り急速に長短金利差が縮小しています。
スタグフレーション:インフレと経済が悪化のダブルパンチ
リセッション:景気後退期。欧米ではGDPが2四半期連続でマイナス成長となった場合を指す。

ロシアのウクライナ侵攻が一刻も早く収束し、平和に戻るよう願っています。
※当ブログでは、NASDAQ100(NASDAQ総合ではない)・ダウ平均・S&P500を米国主要3指数として扱います。

私はコア・サテライト戦略のコア資産としてポートフォリオの半分程を目安に 「レバナス」を運用していますので、NASDAQ100とレバナスを中心とした日記と情報発信をしています。
前日結果
レバナス基準価格とトータルリターン

昨日が祝日だったため、本日公表の基準価格は3/18(金)と3/21(月)の相場を反映したものとなります。
NASDAQ100とその他の指数の比較

久々の下落となりました。14,500ポイントのレジスタンスが遠い感じがしました。
※GoogleFinanceは前日終値からの変動を表し、ブログ内で表現している他の上昇率や下落率と異なる場合があります。
NASDAQ100とS&P500のセクター別ランキング

チャート分析
NASDAQ100 S&P500 比較チャート

NASDAQ100は久々に下落。大きなレジスタンスの1つである14,500ポイントで足踏みした形となりました。ただし、実体ベースでは50日移動平均線(太い黄色の線)にサポートされ調整程度となっています。丁度、フォボナッチでも節目の0.382も重なり、レズスタンスとサポートラインの間に現在は位置しています。22日の寄り付きでは14,500ポイントに挑戦しているところで、明日の見どころとなりそうです。
S&P500は、重要な節目である200日移動平均線を既に超えているため、引っ張られる可能性はあります。
関連チャート

VXNは下落傾向を継続。
金利とドル円が大変なことになっています。中立金利が2.5%と言われている中、急上昇しすぎだと思います。ドル円も一気に120円台に突入です。ここ一年ちょっとの間に15%程ドル高に振れています。
中立金利とは、経済・景気に対して緩和的でも引き締め的でもない中立的な金利を指す。
〇中立金利と実質金利の関係
・実質金利が中立金利を上回ると景気抑制
・実質金利が中立金利を下回ると景気刺激
中立金利は長期的にみると下落している。現在は2.5%が中立金利と言われ、これを超えると株価には大きなマイナス要因となる。
経済指標
3/21重要な経済指標の発表はありませんでした。

3/21週は大きな経済指標の発表がありません。
EU首脳会議やNATO緊急首脳会議ではウクライナ情勢の話が当然話し合われます。
今後の転換点となる可能性もあります。
今後の展開及びアノマリー

3月のアノマリーは強い月だといえる。ただ今年はあまりアノマリーは参考にならないと思います。ウクライナ情勢や金融政策の方が株価に影響を与えると考えているためです。
ただここ数日の値動きで進むと流石、3月となります。
ただ期待を込めて、FOMCとメジャーSQが終わったころから悪材料の出尽くしとアノマリー最強の4月に向けて上昇すると思っています。
下記は、リーマンショック含めそれ以降の大きな暴落の週足チャートになります。

コロナショックと2018年(前回QT時)の暴落時は、底値から順調にV時回復したパターンです。

個人的には2022年の下落は下段の様な動きをメインシナリオとして考えています。
意外にも一旦高値を更新した後に大きく下落する左のパターンが多かったです。
少なくともQT前後やウクライナ情勢悪化が反映される春の決算シーズンにはある程度の下落は想定できます。その際は、下段の左のチャートの様になると思います。
右のリーマンショックはエグイですね。一回目の底値を大きく切り下げるパターンは大きい暴落ではリーマンショックのみでした。ただ現在の状況を鑑みて今後、スタグフレーションからのリセッションとなれば、リーマンショックの様な下段の右パターンを想定する必要があります。
勿論、上段のようにV字回復する可能性もない訳ではないので、定期での積立などは継続しつつ何時でも逃げれるように留意しつつ買い増しする方法がベターかと思います。
レバナス情報


まだまだ中途半端な水準ですが、少しずつランキングも上昇しています。

それでは皆さん、レバナス握り締めて爆っていきましょう!