29日のNY株式相場は、3指数揃っての続伸となった。ロシアとウクライナの停戦合意期待が高まるとともに、両者が進展があったと発言したことを好感した。NASDAQ100は1.5%超の上昇で、中ボスとして立ちはだかった15,200ポイントを上抜けたことでテクニカル上も上値が軽くなった。今後は4/1の雇用統計等の重要な経済指標が立ちはだかるため、この水準をキープ出来るかがポイントとなる。

ロシアのウクライナ侵攻が一刻も早く収束し、平和に戻るよう願っています。
※当ブログでは、NASDAQ100(NASDAQ総合ではない)・ダウ平均・S&P500を米国主要3指数として扱います。

私はコア・サテライト戦略のコア資産としてポートフォリオの半分程を目安に 「レバナス」を運用していますので、NASDAQ100とレバナスを中心とした日記と情報発信をしています。
前日結果
レバナス基準価格とトータルリターン

NASDAQ100とその他の指数の比較

※GoogleFinanceは前日終値からの変動を表し、ブログ内で表現している他の上昇率や下落率と異なる場合があります。
NASDAQ100とS&P500のセクター別ランキング

チャート分析
NASDAQ100 S&P500 比較チャート

NASDAQ100は2日連続で1.5%超の上昇で、中ボスの15,200ポイントを上抜けた。中ボスの構成としては、100日線・200日線・1月末の戻り高値の重なる水準で、多くの投資家もここは流石に超えれないと考えていた人が多い。ただしその前のボス、14,600ポイント付近を超えた際も少しもたつたため、4月1日発表の雇用統計の影響を受ける可能性も否定出来ない。
また株価を後押ししたウクライナの停戦合意だが、ロシア側が思ったより進展していない趣旨の発言をしたり、時間稼ぎのための軍事縮小だと米政府が指摘したこともあり、30日の相場では15,200ポイントを大きく下回っている。
株価上昇に浮かれてしまいがちだが、明確な上昇トレンドに入った訳ではないので、日々情報の精査をし冷静に投資行動を行いたい。
関連チャート

S&P500に連動しているVIXは20を下回り、ほぼ年初の水準に近づきつつある。
米10年国債利回りに関してはインフレ懸念が後退したこともあり、買いが入ったことで低下した。一時、リセッションの予兆とされている長短金利差(10年-2年)がマイナスになる場面もあった。
原油先物価格は再び上昇傾向になっている。少しは落ち着いて欲しいものだ。
ドル円は、一服感。黒田総裁が首相官邸入りしたと伝えられると円安へのけん制があるとドル売り円買いとなった。
経済指標

ケースシラーは、インフレ動向を確認するために重要な指標となります。予想以上のインフレが確認出来ます。
信頼感指数は前回、速報から修正されたものより上昇しています。ウクライナ情勢悪化後に上昇しているのは驚きですね。数日前に発表されたミシガン大学信頼感指数は若干ですが、悪化してましたので大きな改善ではないのでしょう。
全米主要10都市の一戸建て住宅の再販価格動向を示す指数。米国内での住宅価格動向を見る上で一般的な指数とされ、米国の個人消費動向に大きな影響を与えるため注目される。
米国民間研究所(コンファレンス・ボード)が毎月発表し、消費者心理をアンケートで調査し指数化した景気関連指標です。
5,000人もの消費者にたして現状や半年後の景況感についてアンケート(楽観・悲観を回答)を実施し、1985年を100としています。個人消費やGDPとの相関性が高く、対象数が多いため現状の景況感を測る上で信頼性が高い指標とされています。
※アメリカでは個人消費がGDPの約7割を占める。
今後の展開及びアノマリー

来週は大きな経済指標である雇用統計があります。その他にもISM景気指数や個人消費所得・支出があります。この辺りの悪化とテクニカル上のレジスタンスにぶつかると、下落要因となります。


3月のアノマリーは強い月だといえる。ただ今年はあまりアノマリーは参考にならないと思います。ウクライナ情勢や金融政策の方が株価に影響を与えると考えているためです。
ただここ数日の値動きで進むと流石、3月となります。
ただ期待を込めて、FOMCとメジャーSQが終わったころから悪材料の出尽くしとアノマリー最強の4月に向けて上昇すると思っています。
3月分の経済指標、4月7日のFOMCの議事要旨(3月分)等の結果次第の部分がありますので注視する必要があります。これらを乗り越えた場合は4月中旬から下旬までは上昇しやすいでしょう。
5月前後になるとウクライナ情勢悪化後の企業決算が出てきたり、5月のFOMCを念頭に置いた調整が入ってくると思います。

左のチャートは2021年のNASDAQ100の日足になります。3月に入って底を打ち反発している様子は今年と似ていると考えています。
2021年もFOMCをきっかけに2番底を形成していますが、今年の5月FOMCはQTの情報や0.5%の利上げの可能性がありより顕著に動く可能性があると思います。2番底があるのかないのか、あるのであれば3月の底を切り上げるのか切り下げるのかも重要です。高値に関しては、切り上げる可能性は低いと考えます。
下記は、リーマンショック含めそれ以降の大きな暴落の週足チャートになります。

コロナショックと2018年(前回QT時)の暴落時は、底値から順調にV時回復したパターンです。

個人的には2022年の下落は下段の様な動きをメインシナリオとして考えています。
意外にも一旦高値を更新した後に大きく下落する左のパターンが多かったです。
少なくともQT前後やウクライナ情勢悪化が反映される春の決算シーズンにはある程度の下落は想定できます。その際は、下段の左のチャートの様になると思います。
右のリーマンショックはエグイですね。一回目の底値を大きく切り下げるパターンは大きい暴落ではリーマンショックのみでした。ただ現在の状況を鑑みて今後、スタグフレーションからのリセッションとなれば、リーマンショックの様な下段の右パターンを想定する必要があります。
勿論、上段のようにV字回復する可能性もない訳ではないので、定期での積立などは継続しつつ何時でも逃げれるように留意しつつ買い増しする方法がベターかと思います。
〇スタグフレーションとリセッションの懸念
現在は金融政策とウクライナ情勢が株価変動へ大きな影響を与えている。その中、スタグフレーションとリセッションの懸念も株価の上値を抑えている要因となっている。
ゴールドマンサックスのエコノミストは、2022年の米GDP成長予想を2.0%から1.75%へ下方修正するとともに、景気後退に陥る確率はイールドカーブの傾きに基づくと20~35%の確率であることを示唆しているとしている。




◎順イールドと逆イールド
上記の右図をイールドカーブと呼び、債券の利回り(金利)と償還期間との相関性を示したグラフとなる。縦軸が利回り、横軸が償還までの期間となります。
順イールドは右肩上がりの通常状態です。短期金利より中・長期金利の方が利回りが高いということを示してる。
逆イールドは右肩下がりの状態で、長短金利の逆転現象を指します。一般的に、過度な金融不安や政策変動により短期金利が急騰したことで生じます。
今回のような利上げ時は、短期金利は直ぐに反応し上昇しますが、長期金利は安全資産の国債が買われることで上昇が抑えられます。
上記の左図は、過去の逆イールドと景気後退時期のタイミングを示したものです。
青い「米10年国債利回り」と「米2年国債利回り」の差がマイナス(長短金利逆転)時の数年後に、景気後退していることが分かるかと思います。この為、利上げし短期金利が上昇したならば長期金利も上昇させる必要があります。


上記の通り、2022年に入り急速に長短金利差が縮小しています。
ゴールドマンサックスは3月末に、FRBの最近のタカ派発言を受けて米10年国債利回りの年末水準を従来の2.25%から2.7%に引き上げました。2年債利回りは2.9%、30年債利回りについては2.75%とした。長短金利差については逆転することを想定していますが、必ずしもリセッション(景気後退のシグナル)として受け取るべきではないとしている。
スタグフレーション:インフレと経済が悪化のダブルパンチ
リセッション:景気後退期。欧米ではGDPが2四半期連続でマイナス成長となった場合を指す。
レバナス情報


販売件数等は若干の後退となりました。
木曜日の大上昇の騰落率は3位とレバナスの素晴らしさを改めて感じます。

それでは皆さん、レバナス握り締めて爆っていきましょう!