5/2週はFOMCや雇用統計の発表等の重要イベントが行われたが、下降トレンドの転換点とはならなかった。特にFOMC後のパウエル議長の発言は、市場予想と一致(FRBメンバーが事前に織り込ませた)としたことで市場全体が大きく上昇モードとなったものの翌日にNASDAQ100は5%の下落となり市場の混乱ぶりが明らかになった。
米4月の雇用統計は結果はまちまちとなったが、全体としては強いものとなったため今後の金融引き締めを後押しする形となった。
週間ベースでは3指数とも続落し、ダウ平均は6週連続、NASDAQ100とS&P500は5週連続で下落となっている。
予想:利上げ幅は年末までに3%から3.25%が中央値の織り込み度合。
→年末までに2.5%の中立金利を目指す。
予想:QTに関しては5月から開始する話もあったが6月からと考えられる。規模は最大で月950億ドル。
→8兆9000億ドルのバランスシートについては、6月1日から縮小を開始。
米国債を月300億ドル、MBSを月175億ドル規模で縮小し、その後3ヵ月後の9月から600億ドルと350億ドルの合計950億ドルにする。
米10年国債利回りは既に節目の3%を超えている状態のため、マーケットへの影響は少ない。
今回はQTの今後の見通しがある程度立ったこと、6月利上げ幅が0.75%ではない可能性が高いことを好感し上昇した。また、米の今後の景気に関しても腰折れは考えていないとも発言している。
市場予測と比較するとハト派的にも受け止められるが、過去の例から見ると前例のない引き締めであることは忘れてはいけない。
5月
・利上げ 0.5%
→予定通り0.5%
6月
・利上げ 0.75%
→現在は0.75%の利上げ幅を考えていない。今後数回は、0.5%の利上げを行う。
上記のFOMCは、事前にFRBメンバーが市場に織り込ませた内容となり、FOMC後は上昇に転じた。
その翌日に大きく下落した理由は、株価に気を使って6月に利上げ幅を0.5%にしたのは嬉しいが、肝心のインフレが収まらないのではと考えたためと言われています。

上記はFOMC後の市場の利上げ予想となります。パウエル議長は、6月のFOMCでの0.75%利上げを積極的に考えていないと発言したものの市場は信用しておらず、0.75%利上げを約83%と予想しています。この為、5/5に米10年国債利回りは急上昇し、一時、3.1%を超えました。
このように、FRB議長の発言と市場予想がズレることは異例で、パウエル議長が信用されていないと証拠とされています。
逆に、6月のFOMCで0.5%の利上げだった場合は、メジャーSQとの兼ね合いからも短期上昇が望めるかもしれません。


5/9週で1番重要な経済指標は、5/11に発表される消費者物価指数です。インフレがピークを過ぎたとなれば、株価上昇に寄与します。
下のチャートはビットコインのチャートです。NASDAQ100との相関係数は約0.9と非常に強い相関関係を示します。
黄色の場所は、株式相場が開いていない5/7と5/8の値動きです。
5/6も相場が閉まった後の先物が下落していたことやサンデーダウが下落していることからも月曜日と火曜日位までは辛い相場展開が予想されます。

ロシアのウクライナ侵攻が一刻も早く収束し、平和に戻るよう願っています。
※当ブログでは、NASDAQ100(NASDAQ総合ではない)・ダウ平均・S&P500を米国主要3指数として扱います。

私はコア・サテライト戦略のコア資産としてポートフォリオの半分程を目安に 「レバナス」を運用していますので、NASDAQ100とレバナスを中心とした日記と情報発信をしています。
前日結果
レバナス基準価格とトータルリターン

5/6発表のもので、5/6の大幅下落は含みません。
レバナスがプラス圏に戻ることは暫くなさそうなので、今後の方針を考える必要がありそうです。
NASDAQ100とその他の指数の比較

NASDAQ100を中心に、左:週間、中:月間、右:年初来で表示しています。
凄まじい下げ幅だと考えます。
※GoogleFinanceは前日終値からの変動を表し、ブログ内で表現している他の上昇率や下落率と異なる場合があります。
NASDAQ100とS&P500のセクター別ランキング


5/2週は週半ばに大きな乱高下がありましたが、週間ベースでは小幅な下落に留まったため値幅は地味です。
チャート分析
NASDAQ100 S&P500 比較チャート

NASDAQ100は週間ベースで5週連続での下落となって非常に悪い状態です。既に高値からの下落率は25%を超えて、ここ10年でリセッション局面を除く大きな暴落を超えました。
13,000ポイントはとても重要な水準で、割っても翌日戻すといったように何とか踏ん張っていましたが5/6に明確に割り込みました。このことにより下落に拍車がかかることが予想されます。
短期的な注目ポイントはCPI発表後に上昇に転じた場合、13,000ポイントがレジスタンスとして機能してしまうかです。
当面の下落目途は、12,200ポイント水準で一旦はここで反転、もしくはもみ合いが考えられます。
12,200ポイントの次は11,000ポイントが考えられます。
NASDAQ100は一気に株価の上昇をしてきたので、これより下では過去に明確にサポートされた場所が少なくなり下落が加速する可能性があります。日足レベルのインジケーターでは支える場所を見つけることも難しいです。
コロナショックの底からのフォボナッチや週足での移動平均線、月足での一目均衡表等を使っていく必要があります。
経済指標
今後の展開及びアノマリー


決算についてはピークを過ぎました。
来週重要なのは、米4月消費者物価指数です。
上昇の可能性が最も高いイベントの1つで、CPIの改善がそのまま投資家心理の改善に繋がります。
インフレピークは、統計上は過ぎた可能性が高いです。


今年はあまりアノマリーは参考にならないと思います。最強の月である4月のアノマリーと私の予想が見事に覆されました。CPIの発表で短期的に上昇に動く可能性もあります。最近は膠着しているウクライナ情勢も5月9日にロシアが動く可能性や更なる制裁に欧州が動いています。
「Sell in May」の相場格言は今年は当てはまるのではないでしょうか?
過去を振り返ると5月のSQ、6月のメジャーSQに向けてどちらかでは下落する傾向がありそうです。短期的上昇があっても14,200ポイントや15,200ポイントを抜けることが出来ずに過去の傾向通り、5月か6月の半ばに向けてきつめの調整があると考えます。
次回、強めの上昇があるとすれば次回のFOMC後でしょう。メジャーSQもありますので。
勿論、更に下落が強まる可能性もあります。
レバナス情報


レバナスは週間ランキングから姿を消しました。
販売金額は長い間トップ10にはいましたが、今回はトップ20にも入っていませんでした。
見切りをつけた投資家が多かったのでしょう。

上記はレバナスの資金流出入額ですが、1月・2月・3月と上昇しています。
4月ではないので、3月の急上昇に慌てて突っ込んだのでしょうか?昨年も3月は増えていますので、年度末等が関係するのでしょうか。
ブル型ETFが上位に食い込んでいます。FOMC後の短期的上昇を取りに来たのか、GWの時間がある時に見切りをつけたのかもしれません。


それでは皆さん、レバナス握り締めて爆っていきましょう!

それでは皆さん、レバナス握り締めて爆っていきましょう!